翻訳会社へのお願い

Tel. 0465-43-8310Italiano
翻訳会社は、我々翻訳者とお客様を結ぶとても重要な役割を果たしています。

それは、お客様のニーズに対していかに迅速にそして正確に応えていくかという主要な役割のみならず、時に、お客様に対する「言語-文化的」仲介者としての役割も担っていると我々は考えています。

つまり、お客様が翻訳文に対して様々な疑問や要求をされる場合、対象言語の十分な知識を持たないために理解できない言語的特性や文化的な相違による表現方法の違いなどを説明いただくという役割です。例えば、イタリア語の場合は、日本語や英語に比べ極端に重複や同じ言葉の繰り返しを嫌う言語特性があるため、原文では同じ言葉でも、訳語には同義語を駆使したりして繰り返しを避けたり、文脈から明らかな場合はあえて省略したり、代名詞に置き換えたりすることがあります。

また、手紙文やビジネスレターの場合も、日本語において頭語や結語の決まりがあるように、イタリア語では、単刀直入に用件から始め、丁寧な挨拶で結ぶといった独特の形式や用語があります。

ですから、原文と比べ訳文の長さが違うから、原文と単語の数が合致しないから、文の順序が違うから、正確に訳されていないのではないか、または省略されたり変更されたりしているのではないかというお客様の不安や誤解に対して、直接説明できない我々に代わってご説明願いたいのです。もちろん多言語を扱う翻訳会社では、すべてのスタッフがすべての取扱言語の特性を熟知するのは難しいと思いますので、翻訳者との信頼関係に基づいたキャッチボールで、お客様の疑問を解消することで、満足いただける品質の高い翻訳を提供できるのではないかと考えています。


CAT(翻訳支援ソフト)の使用:

CAT使用案件の依頼は年々増え続けています。特に、分量の多い技術翻訳などにおける用語統一、作業効率の向上、またDTP作業の簡略化などといった多くの利点を持ち、翻訳者にとっても翻訳会社に大変有効なツールと考えます。しかし翻訳会社によっては、その熟知度に差があり、使用目的が定かでない場合もあります。中には自動翻訳ソフト的な使い方をしたり、翻訳料金を下げるためのツールとしてのみ使われていたりする場合もあるようです。できるだけ翻訳の品質を上げるための使い方を心がけたいものです。当方で通常使用しているCATはDejavuXです。Tradosに比べ、機動性および柔軟性が高く、海外では多く使われていますが、日本ではあまり知られていないようです。またTradosとの完全互換性が有るためTrados指定の案件でもまったく問題はありません。


直訳の是非:

これは、完成度の高い翻訳を目指す翻訳者にとって、最もやっかいで、時にフラストレーションのたまるテーマのひとつなのですが、往々にして多くの翻訳会社、特に対象言語の特殊性に対して知識がない場合、一言一句直訳されていないことに対して問題視されることがあります。確かに、訳文の用途によっては、直訳も是とする場合もあるでしょう(例えば、技術/科学分野の仕様書など)、しかしほとんどの場合、愚鈍な直訳の適用は、訳文を不自然で読みにくいものにするばかりか、翻訳者の技量の低さを露呈するものです。 我々は、訳文の用途に応じて、そしてその文書を読む相手に原文の意図を余すところなく伝えるよう、文脈に沿った適切な用語を選択して訳文を完成させるよう努力しています。


プルーフリーディングのリスク:

このテーマに関しては、別途ページを設けて我々の考えをまとめていますので、詳細はそちらをご参照下さい。プルーフリーディングのリスクは、プルーフリーダーの該当言語に対する理解が不十分な場合、翻訳の品質を上げるのではなく、かえって間違った修正がなされ、翻訳者に確認されることなくそのまま最終ユーザーに納品されることが往々にしてあるということです。よって、時間も手間もお互いにかかりますが、より良い翻訳を完成させるためには、プルーフリーダーの指摘箇所を必ず翻訳者にフィードバックをし、確認をとる作業が大切なのではないかと考えます。


翻訳専門学校修了資格より実績や経験?

におよぶ翻訳者としての経験の中で、翻訳会社やクライアントから翻訳学校を修了しているかと尋ねられたことはありません。登録時にも実績や経歴は聞かれますが資格を聞かれることは稀です。しかし特に欧米の翻訳会社の中には、翻訳学校での専門的な学習をしたかどうかが、翻訳者選択の基準になっているところもまだ多くあるようです。資格は持たないが長年の経験を積んだベテラン翻訳者より、経験はないが翻訳専門学校を卒業したての翻訳者を優先するというのです。しかし、翻訳のテクニックは、論理的に学ぶだけではなく、数多くの経験を積むところから生まれてくるものだと確信しています。また、ビジネス文書や契約書などの翻訳においては、企業経験があることが大きな助けになっていることを実際に経験しています。


最終ユーザーの利益:

翻訳に携わるものにとって、何より念頭におくべき大切なことは、最終ユーザー(訳文の読み手)の満足および利益であるはずです。それがひいては直接のクライアント(発注元の印刷会社、日本企業)の満足および利益につながると考えるからです。しかしながら、往々にして、翻訳会社の中には、直接のクライアント(発注元の印刷会社、日本企業)を満足させることのみを重要視しすぎて、最終ユーザーの利益がないがしろにされている場合が見受けられます。例えば、取扱説明書を例にとると、モデルチェンジに合わせて変更箇所のみ新規翻訳をする場合、用語集が提供され、既存取扱説明書の用語を必ず用いるという条件がつけられます。しかし、指定用語の中には誤訳や不適切なものが含まれていることが頻繁にあり、最終ユーザーにとって誤解をまねく、または異なった理解につながる可能性のある場合、翻訳者としては適訳に置き換えた上で、翻訳会社に誤訳である旨を伝えます。しかし、それに対して執拗に「クライアントから用語を絶対に替えるなとの指示があるので既存のものと差し替え直してほしい」と依頼を受けたり、さらには、翻訳者に問い合わせをすることなく、間違った用語に戻している翻訳会社もあります(次回モデルチェンジでその事実が判明するのですが。。。)。先日通訳でご一緒したイタリア人のクライアントが、秋葉原でデジタルカメラを購入されたいとのことで、英語もしくはイタリア語の取扱説明書があればそちらをもらえるよう店員に交渉しようとしたところ、「英語やイタリア語の取説でなくても構わない。だって書いてあることが意味不明なことが多いからね」とおっしゃったのです。これは最終ユーザーの利益がないがしろにされた結果なのではないでしょうか。


難易度が高い翻訳とは?

専門性の高い医学文書や科学技術文書、または特許などの翻訳は、もちろん難易度が高い翻訳として一般的に高単価になっています。しかし専門性からくる難易度ではないものの、文体の美しさや微妙な言葉のニュアンスを伝えなければならない手紙文も、まさに翻訳技術が問われるといった点では難易度の高い翻訳と位置づけることができると思っています。またマーケティング素材などの翻訳は、かなりキャッチコピー的な要素も必要となり、いかに商品を効果的にアピールできるか翻訳の質が多いに問われるところです。つまり、難易度の判断として、専門性の高さのみを見るのではなく、文書の性質や用途を考慮して判断する必要があると考えます。

メンバー
マリオ・チェルッティ
英伊、日伊翻訳
英伊通訳
可児妙子
伊日、英日翻訳
日伊通訳
イタリア語を専門とする翻訳者チーム
イタリア語と日本語どちらにもネイティブ
高い言語的・文化的理解に基づくサービス
イタリア企業との取引をスムーズにする小回りのきく言語アウトソーシング
主要取扱分野:技術、ビジネス、法律、IT、再生エネルギーなど
CATツール: Dejavu X, MemoQ e Trados
適正かつ柔軟な料金設定
翻訳金言名句
無名の翻訳者

翻訳は方程式とは違う、いつもその答えは異なるからだ。

キーポイント
当方は翻訳会社ではなく、フリーランスのイタリア語翻訳イタリア語通訳者です。
主要取扱分野:技術(取説含む)、IT一般、法律、商業・経営(契約書、決算書、登記書など)、特許、その他
企業向け最適ツール
CAT:Dejavu XMemoQ, Trados